オマージュ・A・バルバラ

　海や山に囲まれ、風光明媚な愛媛県宇和島市。
その中でも三間町は花に関する取り組みが盛んで、とりわけ毎年11 月に行われるコスモスまつりには全国から多くの人が訪れます。その三間町にある市営の温泉施設「老人憩の家」のイメージアップと環境アップを目指したのが本企画です。

　この企画では、春と秋に咲き、見た目も香りも華やかなオマージュ・A・バルバラというバラを中心に、一年を通して花木の開花と香りを楽しめるよう、植物の選定が工夫されています。宇和島市役所の土居弘和さんからは、「植物の管理は老人会が行っており、バラの専門家を招いてアドバイスをもらうなど、活発に活動しています。お年寄り以外の地域の方も施設を訪れるようになり、植物を通して新たなコミュニティの創造につながりました」との、うれしい報告をいただきました。

植樹した草花が大きく育つのが楽しみです （写真提供：愛媛県宇和島市）

　一時は異常気象で長雨が続き排水対策をしたり、 害虫が発生し薬剤駆除をしたり、トラブルもあったそうですが、地域の皆さまの協力もあり、植物は順調に生育しているそうです。育てるのが難しいとされるバラも大切に世話をされ、植えてすぐに開花したそうで、大切に育ててくださっていることが伝わってきます。

　この企画では、担当者がご尽力されていたのが印象的でした。活性化を目指す事例のかげには、地元を愛する方々の熱い思いがあることを強く感じました。

　「宇和島市は宇和島城、宇和島真珠、食文化など名物も多く、また、年間を通してさまざまなイベントが開催されています。四国へお越しの際はぜひ宇和島市へも足を運んでください」と土居さん。桜の開花時期も全国１、２といわれているそうです。春の旅行に、宇和島市を訪れてみてはいかがでしょうか。（事務局）