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精油の抗糖化作用によるエイジングケアの可能性

肌老化の要因のひとつとして注目されているのが、糖と余分なたんぱく質が結合して細胞にダメージを与える、「糖化」という現象。今回は、精油の抗糖化作用について調べた研究を紹介します。

実験方法

精油 精油30種
方法 10%に希釈した精油をたんぱく質と糖を含む溶液に加え、60℃で48時間培養(試験管内の実験)
測定項目 AGEs※1産生量を測定し、AGEs産生抑制作用を算出
比較対象 アミノグアニジン塩酸塩※2を精油の代わりに溶液に加えた
  • ※1 AGEsとは…糖とたんぱく質が反応することで産生される物質であり、蓄積することで皮膚老化の要因になるという報告がある。
  • ※2 アミノグアニジン塩酸塩とは…糖とたんぱく質の反応を抑制する物質。

AGEs産生と肌の老化の仕組み

実験結果

※3 IC50とは…阻害率50%を満たすのに必要な精油の濃度を示しています。濃度が低いほどAGEs産生抑制作用が高いことを示しています

ローズマリー精油は、30種類の精油の中でいちばん強いAGEs産生抑制作用を示し、皮膚の老化防止作用を有する可能性が示唆されました。

―2020年度AEAJ研究費助成研究—

論文  伊藤仁久,他(2023)精油30種の終末糖化産物(AGEs)産生抑制およびチロシナーゼ阻害効果.アロマテラピー学雑誌 24(2)14-20.