アロマテラピー検定・資格の認定、学術調査研究の実施
健康|Health
感染症の拡大を受け、免疫力に対する注目が集まっています。そこで今回は、AEAJの研究費助成制度を受けて行った、ベルガモット精油の芳香浴が免疫やストレスに与える影響についての実験をご紹介します。
対象 | 健康な成人男性16人 |
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精油 | ベルガモット精油、ラベンダー精油、レモン精油 |
対照 | 香りなし |
方法 |
アロマディフューザーによる芳香※を30分間行い、香りの吸⼊前、直後、30分間の座位安静後の計3回唾液を採取 ※アロマディフューザーの設定により、以下に分けて精油を空気中に噴霧 ・芳香(強):20秒稼働し、40秒休止する ・芳香(弱):10秒稼働し、50秒休止する |
評価項目 | 分泌型免疫グロブリンA(SIgA)、コルチゾール濃度 |
【分泌型免疫グロブリンA(SIgA)】
身体を細菌やウイルスなどから守る抗体の一種
【コルチゾール】
過剰なストレスを受けたときに増加するため「ストレスホルモン」とも呼ばれる
ベルガモット精油を芳香(弱)で噴霧した場合において、吸入30分後の唾液中のSIgA分泌速度が有意に増加し、コルチゾール濃度の低下が確認されました。これにより、ベルガモット精油の芳香浴が、免疫機能とストレス緩和に有用である可能性が示唆されました。
論文 枝伸彦, 他 (2019) エッセンシャルオイルによる香り刺激が口腔内免疫能に及ぼす影響についての生理心理学的研究. アロマテラピー学雑誌 20(3):28-37