アロマテラピー検定・資格の認定、学術調査研究の実施
健康|Health
多くの女性が、月経前に不安定な気分や身体の不調を経験していますが、仕事や家庭に支障が出るほどの中~重度になると月経前症候群(PMS)と呼ばれます。
そこで今回は、気分や痛みに働きかけるといわれているネロリ精油の芳香浴が月経前症候群に与える影響についての実験をご紹介します。
対象 | 月経前症候群の女子学生62人 |
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精油 | ネロリ精油(0.5%スイートアーモンド油で希釈) |
対照 | スイートアーモンド油(香りなし) |
方法 | 月経前の5日間、1日2回、ネロリ精油またはスイートアーモンドオイル油を10滴滴下したシートを、鼻から30cmのところで持ち、自然な呼吸で芳香浴をしながら5分間安静にする。実験前と実験1か月後と2か月後にPSST質問票に回答する。 |
【PSST質問票(The premenstrual symptoms screening tool 】
心理・身体症状に関する14項目と、仕事や家族との関係などの社会的機能への影響に関する5項目から構成され、スコアが高いほど月経前症候群が重度であることを示す。
PSST質問票における月経前症候群の平均スコアは、ネロリ精油の場合、スイートアーモンド油(香りなし)に比べて、1ヵ月後、2ヵ月後ともに有意に低いスコアを示しました。これによりネロリ精油の芳香浴が、月経前症候群の症状を緩和する可能性が示唆されました。
論文 Heydari N, et al. (2018) Investigation of the effect of aromatherapy with Citrus aurantium blossom essential oil on premenstrual syndrome in university students: A clinical traial study. Complementary Therapies in Clinical Practice 32:1-5.